「左利きですが習字はどうしたら良いですか」というお問い合わせをいただきました。
基本的には保護者の方と、特にご本人の意思で方針を決められることが大事だと思います。当教室では左利きの方はご本人の希望がない限り、そのまま利き手で筆を持っていただきたいと考えています。
迷っていらっしゃる場合は教室にて手本を見て、両方の手で書いた感覚をお試しいただいてからご判断ください。
昭和50年代に小学校生活を送った私の周りには、当時「習字は右」と矯正された同級生たちもいるのですが、では実際に左で筆を持つとどうなるのか書いてみました。
一般に左で書くとトメ・ハライが難しいと言われていますがそれはさほどでもなく、左から右に進む横線(例 春の三の部分など)を書く途中の線が自分の手で見えづらくなるのが一番難しさを感じました。半紙をだいぶ左側に置き、右で書くときより机から体を離すと、書きやすく思いました。
半紙左部分に小筆で名前を書くのは、むしろ右で書くときより乾いてない半紙に注意しなくてよい利点がありましたが、大筆より細かな動作なため右利きの私には字形を整えるのが一苦労でした。
もし習字は右でとお考えの方も、ヒジをもちあげて腕全体を使って書く大筆は右で練習しても、小筆は利き手で書くことをお考えいただいたほうが良いかもしれません。
今は学校でも「習字は右で」と強く言われる先生も少なくなってきたようですが、小学生でこれから筆を持つ授業に入るお子様がいらっしゃる方は、あらかじめご家庭の方針を先生にお伝えしておくとお子様に配慮していただけるのではないでしょうか。どちらの手を選択しても、筆で書くことが好きになってほしいなと思っています。
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